「鈴木藤助日記」を読もう

   鈴木藤助日記を読む会に参加しませんか?

2019年2月の鈴木藤助日記を読む会

2月25日(月)、鈴木藤助日記を読む会が開かれました。

井上攻先生のお話は、ご専門の由緒のことでした。
増上寺の御霊屋領であった横浜近隣のいくつかの村は、「御由緒」を持ち、独自の負担と役割を持っているとして、助郷などの諸役拒否を許されていました。この特権は、他の村々より優越するという意識を形作っていきます。増上寺領におけるこの特権は、様々な免除運動により、近世初期より村の方から勝ち取っていったものであろうとのお話を興味深く拝聴しました。
増上寺領に残された古文書を見ると、家康・秀忠・お江の月命日には実際に仕事を休み、御仏霊を拝んでいた記録があるそうです。

「鈴木藤助日記」は、明治7年2月1日より2月6日までの記事を読みました。
2月3日、長尾村内の台と呼ばれていた所に住んでいる善右衛門家に、男の子が誕生し、三つ目ぼた餅を善右衛門が藤助家へ持って来ました。藤助日記では、三つ目ぼた餅の記事をよく目にします。三つ目ぼた餅とは、子どもが産まれて3日目に行うお祝い事で、ぼた餅を近所に配ります。関東近辺の風習で、お重箱に大きなぼた餅が3つ入っていたとのこと。出産後の母親がもち米を食べると母乳の出がよくなるのだそうです。またぼた餅を配ることで子どもの誕生を知らせる意味があったようです。
2月6日、女奉公人と男奉公人の取り決めをしています。藤助家では、近所の人が通いで働きに来ることもよくあるのですが、住み込みで働く奉公人が男女とも数名ほど居たようです。「出替わり」といわれ、奉公人が1年または半年の契約期間を終えて入れ替わることがありました。


◆ 次回  3月18日(月)10時より
◆ 次々回 4月22日(月)10時より

 

f:id:chidorikomonjyo:20190228224244j:plain

 

chidorikomonjyo.hatenablog.com