「鈴木藤助日記」を読もう

   鈴木藤助日記を読む会に参加しませんか?

2019年4月の鈴木藤助日記を読む会

4月22日(月)、鈴木藤助日記を読む会が開かれました。

井上攻先生が、ある報告書を持って来てくださいました。
2017年10月14日に東海大学湘南キャンパスで開催されたシンポジウムの報告書で、表題は「相武地域史研究会第3回シンポジウム 日記からみる戊辰戦争と地域―明治維新150年― 報告書」です。
その第1報告として「江戸近郊農村の戊辰戦争武蔵国橘樹郡長尾村「鈴木藤助日記」から」とあり、横浜市歴史博物館小林紀子学芸員が、シンポジウム当日お話になった内容など研究された成果が載っています。
鈴木藤助日記を読む会の会員として、「鈴木藤助日記」の歴史的意義を確認できる貴重な報告書です。

「鈴木藤助日記」は、明治7年2月17日より2月23日までの記事を読みました。
2月17日、樽屋では家を建てているのでしょうか。この日建前(たてまえ)があり、藤助はお酒3升を祝儀として贈り、家の者を手伝いに行かせています。建前とは、上棟式(じょうとうしき)とか棟上げとも呼ばれます。施主が工事の無事を願い、職人へのねぎらいを伝える儀式ですが、お餅やお菓子やお金をまいて、近所の人たちを楽しませる行事として記憶されています。今ではほとんど見られない行事です。
2月18日、宿河原で出火があり、次の日古着店の庄兵衛が火事見舞の相談にやってきます。近隣の見舞には、藤助家、向店、古着店の万三店(よろずさんだな)でまとめて出金することが多かったようです。
「鈴木藤助日記」には火事見舞のように、何とか見舞という言葉がたくさん出てきます。土用見舞、暑中見舞、寒中見舞、病気見舞、水見舞、留守見舞のほか、盗賊入の見舞などもあります。他者を気遣う心を感じる言葉だと思います。


◆ 次回  5月27日(月)10時より
◆ 次々回 6月10日(月)10時より

 

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