「鈴木藤助日記」を読もう

   鈴木藤助日記を読む会に参加しませんか?

2018年9月の鈴木藤助日記を読む会

9月10日(月)、鈴木藤助日記を読む会が開かれました。

井上攻先生より、季節にちなんだお話。
9月9日といえば、重陽節句という五節句のひとつです。
五節句とは、
1月7日 人日(じんじつ)の節句
3月3日 上巳(じょうじ)の節句
5月5日 端午(たんご)の節句
7月7日 七夕(しちせき)の節句
9月9日 重陽(ちょうよう)の節句
元々は中国の唐の時代の制度で、日本へは奈良時代に伝わり、宮中行事となったとのこと。やがて一般の人々に広まり、農業の節目で行なわれていた風習と相まって、現在のような形になったと考えられています。
しかし、五節句の中で9月9日の重陽節句だけが、あまり一般化されていません。これは9月9日に祭祀を行うことが、農業のリズムとずれているため、秋の彼岸や収穫祭に吸収されたためであるという考え方があります。
節句の「く」は、供物の「く」で、神奈川では秋祭りを9月19日に行う事例が多く、東北地方では9月29日に行う事例がみられます。また、古くは9日を「くんち」と発音するそうで、「長崎くんち」などもその一例です。
柳田国男和歌森太郎など研究者の紹介もあり、興味深いお話でした。

「鈴木藤助日記」は、明治6年12月24日より12月31日までの記事を読みました。
明治6年もいよいよ押し詰まり、藤助家では醤油税を納めたり、掛取りに出かけたり諸勘定に忙しい様子です。年内に勘定を精算して新しい年を迎えようとするのは、今も同じですね。
また、付き合いのある家に歳暮を届け、新年を迎えるため餅つきをしています。近所では喧嘩騒ぎがぼっ発。年末のあわただしい様子が伝わってきます。


◆ 次回  10月9日(火)10時より
◆ 次々回 11月27日(火)10時より

 

 

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