「鈴木藤助日記」を読もう

   鈴木藤助日記を読む会に参加しませんか?

2023年7月の鈴木藤助日記を読む会

7月10日(月)鈴木藤助日記を読む会が開かれました。

神奈川県立歴史博物館の寺西明子先生のお話。

寺西先生は、7月9日に行われた大森厳正寺の水止舞を見学されたそうです。多摩川下流域は古くから水害に悩まされてきたため、雨を止めるように祈る行事があるとのこと。藁でぐるぐる巻きにされた白装束の二人の男性が法螺貝を吹きつつお寺まで運ばれます。道中周囲の人たちはこの二人にザブザブと水を掛ける。龍神をこらしめて、その後雨が止んだことに感謝の獅子舞を奉納します。雨が降るように祈る雨乞いの行事は多くありますが、雨を止めるよう祈る行事は大変珍しく、東京都の無形民俗文化財に指定されています。

 

「鈴木藤助日記」は、嘉永6年(1853年)7月20日より7月29日までの記事を読みました。

7月22日、藤助は中稲の穂が出てきたことを記事にしています。6月頃より雨が降らず米の成育を心配していた藤助でしたが、陽気も良くなり安堵していることがわかります。

またこの頃、大豆の新物が出始めて、用賀では1両で6斗5升、二子では1両で6斗3升、神奈川では1両で7斗などと記しています。藤助の本業の一つである醬油造りに欠かせない大豆の価格に敏感な様子が見て取れます。

 

  • 次回     9月 4日(月)10時より
  • 次々回        10月16日(月)10時より

  

 

chidorikomonjyo.hatenablog.com