4月11日(月)鈴木藤助日記を読む会が開かれました。
井上攻先生のお話。
東京国立近代美術館では、『没後50年 鏑木清方展』が開催されています。
明治から昭和にかけて日本を代表する日本画家の作品を、井上先生は堪能されてきたとのこと。明治11年生まれの清方が、戦後になって「明治は衰微を知らない幸せな時代だった」と評価している映像が印象に残ったそうです。
明治8年の鈴木藤助日記を読んでいる私たちですが、この時代を評価するのは私たちの仕事かもしれません。
「鈴木藤助日記」は、明治8年6月20日より6月30日までの記事を読みました。
6月20日には絵図へ絵具を入れたり、30日には絵図に裏打ちをしてどうさを引いたり、毎日のように地租改正絵図の作成が続いています。
これ程、地租改正の作業を記録した史料を見たことがないと井上先生は話されます。土地の測量から絵図の作成まで、長尾村の住人が行っているのですから容易なことではなかっただろうと想像します。
因みにどうさとは、礬水とか陶砂と書き、明礬(みょうばん)と膠(にかわ)を溶かした液のことで、墨や絵の具がにじむのを防ぐために用いました。
- 次回 5月16日(月)10時より
- 次々回 6月13日(月)10時より
- その次 7月4日(月)10時より
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