5月24日(月)、鈴木藤助日記を読む会が開かれました。
井上攻先生のお話。
先生は、明治以降の近代国家がマジョリティ(多数派)優先の社会であるのに対し、近世の村社会はインクルーシブ(包括的)な社会、つまり誰もが構成員の一員として地域で当たり前に存在し生活できる社会だったとおっしゃいます。
新型コロナウィルスの影響によるオンラインの普及促進は、マジョリティに対しておこなってきたサービスを変化させ、マイノリティ(少数派)にも優しい社会を実現させつつあります。障害の有無などに拘わらず、人間の多様性を尊重するインクルーシブな社会を、新たに提示してくれると感じているとのこと。
「鈴木藤助日記」は、明治8年4月21日より4月30日までの記事を読みました。
藤助の住む長尾村に地租改正の検査役人が連日訪れています。村の人たちも多く集まってきて検査に立ち合っている様子です。藤助の家で休憩を取って、おむすびや茶請けを食しています。26日には、村内外の人があまりにも多く出入りし取り込んでいたので、講談師のふじ太夫が来たけれども帰ってもらったと記しています。
22日には、藤助の妻およしと孫のおあいが、府中の目医者へ見てもらいに出掛けています。名医がいたのでしょうか。長尾村から府中までどのように移動したのか想像が膨らみます。
- 次回 6月28日(月)10時より
- 次々回 7月26日(月)10時より
- その次 9月27日(月)10時より
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